ストリートファイターⅤ β体験 ストⅣと何が変わったのか? 新設計されたバトルシステムとは

ウルトラストリートファイターⅣとストリートファイターⅤの変更点、進化点。

βを遊んだ感じでウルトラストリートファイターⅣと違う部分は様々あるが、何が一番違うかというと、明確にゲームからスポーツに変化しようという点が違うように感じた。

これまでのように強いキャラを使って、強い必殺技を決めて、小技からコンボ!!という格闘ゲームの概念を覆す調整で、どちらかというとゲームのスポーツ、、つまりesportsとしての枠組みをこのゲームで完全に作ろうとしているように感じる。

 

必殺技がリスクあるものに。

まず明確に変わったのが必殺技。

Ⅳでは出せばOK的な技、例えばアドンのジャガーキックやキャミイのキャノンスパイク、フェイロンの烈火拳等の必殺技、極端に言うと出し得な技をベースに立ち回りを組み立てられていたが、Ⅴではそれはできなくなっている。Ⅴでは必殺技を出してガードされたら基本的には確定反撃を必ず受けるようになっている。それだけリスクが上がっているので、強い技を押し付けて勝つという行為がやりにくくなっているのである。また昇竜拳みたいな反撃に便利な強技はその隙も莫大どころか甚大。その隙にカウンター技を叩きこめば特殊崩れになり、キャラによっては3分の1強のダメージを一気に持っていける。これによりⅣの時のように「昇竜持ちのキャラが強い」なんて事はなくなっている。

逆に必殺技をガードさせて有利という必殺技も存在するが、その場合は技の発生が遅く設定されていて、「その必殺技を返そう」と意識していれば簡単に追撃できるようになっている。また今作にはカウンターから大ダメージを与えられる要素があるので、相手の技が読めれば形成は一気に逆転する。

そのため出し得な必殺技はなくなっており、状況に応じて使い分ける必要が出ている。

これによってプロの試合は見ていても明確になったというか、観戦者としてもカウンターヒットで大ダメージ!的な要素が視覚的にわかりやすい。そして昇竜セビキャンみたいなあり得ない類の技も排除されている。

2930751-02_fierce_punch

ラグの考え方の変化。とんでもない進化を遂げている。
これは恐らくだが、ラグの概念が変わっている。

Ⅳではラグのある者同士が対戦した時に大幅な入力遅延が存在していた。(例えば昇竜拳を出しても1秒後に出るなど)。これがストリートファイターⅤにはあまり存在しない感じを受けた。前作では海外の相手などのラグが15Fとかある場合であると、試合にならない。入力してから1秒後に昇竜拳が出るという「もはや対戦しても無意味」な状況。

もちろんラグがなくなっているわけではない。お互いにラグ0で遊ぶのは物理的に無理なので、画面をワープ?させる事でこのラグの差を補っている?。つまり15F遅延している相手が波動拳を打ったら、こちらの画面では波動拳がワープしていきなり自分の目の前に出現する。これはつまり波動拳のモーションと波動拳の最初の弾道がカット?されて(ラグの15F分)いるからだと思われる。

最初は「なんだこのクソゲー」と思ったが、自分がボタンを入力すると瞬時に技が出てラグをまったく感じないので「あれ?ラグないよな?」となる。

これによって海外相手の時の15F遅延状態でも「対戦にならない」という状況は減っている。もちろん相手がジャンプした場合は、最初の部分がカットされていきなり自分の目の前に相手が現れてジャンプ攻撃してくるわけだけども、ちゃんとガードは間に合うし、昇竜拳を瞬時に入力すれば落とせる。これが今までと大きく違う点。

恐らくストⅤのレビューでは「なんかカクカクして対戦不能レベルのバグがあります」「いきなり画面が途切れて蹴られました」「僕のiphoneでは起動できません。アップデートよろ」とかのレビューが並ぶだろうが、まったくの勘違いであり、むしろこれは神がかったアイデアによってラグがある者同士の対戦を実現しているという事になる。

もちろんただバグっているだけなのでは?という意見もあるだろうが、実際ラグのある相手に対して技の隙に対する確定反撃が100%成功していたのでまずこの見解で間違いないと思う。

言いすぎかもしれないが、対戦格闘ゲームとしてはかなりの進歩。

もちろん海外の相手と試合したら、普段のような試合は無理だが、以前のように「絶対に対戦が成立しない」わけではなくなっている。

 

投げ、投げ抜けの弱体化

今作では投げが大幅に弱体化している。意味のわからない移動投げのようなシステムもⅣほど有効ではない(一応ある模様だが)。

なぜ投げが弱体したかというと、まず発生が5Fになった事。さらにリーチの減少。これまでのように小技を一発当てて投げるという行為ができなくなっているからだ。密着で小足を当てて投げを出してもなんと届かないのだ!!その距離だとスカる。これにより固め投げもわざわざちょっと歩いて投げる必要があるので、こちらが小足を出せば簡単に咎められる。これによりⅣの時のように起き上がる度に固められて、投げられてループ…というストレスマッハで息苦しい状況はなくなっている。

そしてさらに変化したのが投げ抜け。Ⅳではしゃがみグラップと呼ばれる投げ抜けしながら小足が出るという防御力が高い方法があり、初心者は上級者のガードを崩すことができなかった。投げようとすると投げ抜けされ、ならば打撃だ!と打撃を出せばガードされるという「意味不明な状況」に悩まされた人は多いと思う。実際はタイミングを図って技を出せば崩せるのだが、これもタイミング次第では相手が勝ったりするので、初心者は「上級者に対して有利フレームを取っているのに実は不利な気持ち…」みたいな状況が多々あったのだ。

これが今作には存在しない。今作にはしゃがみグラップのような都合の良い防御方法は存在せず、投げ抜けをしようとするとちゃんと投げモーションが出るようになっている。これにより初心者でも上級者の投げ抜けを読めればちゃんとその隙を咎められるのだ。

実はバーチャファイターでも無敵の避け行動と投げ抜けを複合で行う訳のわからない最強防御方法があったが、これも今思えばq5初心者殺しだった。

初心者でも読めれば上級者からダメージが取れるように!というシステム。これは本当にグッジョブ!!なのかもしれない。

 

連続コンボに目押しが不要になった

Ⅳではコンボと呼ばれる連続技を出すには、技と技の間に1F程度の誤差しか許さず、コンボは非常に敷居が高いものであった。コンボ時につなぎの技を出すボタンを早く押すと技が出ない仕様だったのである。特に完全に目押しでないと成立しない0Fコンボが基本コンボに組み込まれているキャラは最悪で、実践に出るまでには相当な練習を要求された。それゆえトレモに篭もるのがⅣのセオリーであった。もちろんこれはプロと素人の間に明確な差を生むし、スタープレイヤーに憧れる要因の一つであった。しかし人間100%タイミングよくボタンを押すのは不可能。そう。そのスタープレイヤーでさえも目押しを失敗することから反撃を受けて敗北してしまったりする姿を見るのは少々悲しいところもあった。

後は自分で戦っている時も「勝ち確定」の場面でコンボをミスって逆に死ぬという状況は精神衛生上よろしくなかった。(ストレスマッハ)

これがⅤでは解消。なんと先行入力が効くようになっている。(何Fかは不明)

ボタンをかなり早く押してもコンボとして受け付けてくれるので、もう初心者が何時間もトレーニングモードに引きこもる必要はない。

これによりコンボ失敗が敗北に直結することはなくなった。またコンボする時に余計な気を使う必要がなくなり、爽快感のみを追求できるようになっている。

恐らくこれもESPORTSを意識し、できるだけ実力以外のイレギュラーによる負けがないように考慮されたものだと思う。実はこれはストリートファイター歴代でも初?のシステムかもしれない。

nash

弱攻撃が文字通り弱攻撃に

実はこれ、ウメハラ氏が結構動画等で言っていたこと。ストⅣに限らずこれまでの格闘ゲームは隙の少ない小技を出して、それがヒットしたら強攻撃に繋いでコンボ…というのがゲームのセオリーであった。ゆえに隙の大きい強攻撃よりも隙の少ない弱攻撃を相手にヒットさせてコンボを繋いだ方が結果的に相手に与えるダメージが大きかった。これをウメハラ氏が「本来隙のあってリスクが有る強攻撃こそ強くするべき。弱攻撃が最強なんておかしい」と言ったことでカプコンが参考にしたのかどうかはわからないが、少しそれに近いゲーム性になっている。

それもありストⅤでは弱攻撃から中攻撃以上の攻撃に繋ぐことができない(一部例外あり)。

相手に大ダメージを与えるには、強攻撃のカウンターからのコンボを狙うか、手堅く中攻撃から強攻撃に繋いで中威力のコンボを決める必要がある。弱攻撃のコンボはそれなりのダメージで手堅いが、文字通り弱攻撃となっている。

これによりⅣの時のように小足が当たってから考えるというのはあまり通用しない。一応2発?くらいなら弱攻撃も連続ヒットするので、それくらいはヒット確認余地はあるが…

というわけで、どちらかというと相手の技に対する確定反撃に中攻撃始動の攻撃を当てるのか、弱なのか、強なのかをどう選択するかで火力が変わる。コンボの旨さではなく、フレームの理解が必要。

ある意味ではバーチャファイターに近づいた?感じになったかもしれない。

 

 

street_fighter_5_karin_tgs_4

ダッシュ/バックダッシュに無敵無し、もしくは少ない。攻撃を当てると地上食らい。

これによりさらに遊びやすいゲームになった(格ゲー入門者にとっては)。ストⅣでは無敵時間があったので、相手のバックダッシュに対して一瞬遅れて技を出すとか、小足に必殺技を仕込んでおくとか、それ相応の対策をする必要があり、相手に触られたらとりあえずバックダッシュ連打で極端に言うと中級者以下に対してはある意味では最強の防御方法だった。これがなくなった事により、格ゲー初心者であってもストレートに相手に2択を迫ることができる。ただ一応投げ無敵はついてるらしい。

これはゲームをわかりやすくするという意味では素晴らしいことだと思う。

 

前受け身、後ろ受け身、2種類の受け身が可能。投げや大足も受け身可能に。

これにより今まで苦しめられたセットプレイ。例えば投げた後にコパンを出して飛べば表裏2択をかけられて起き攻めループ…といった行為がしにくくなった。よって初心者が1回ダウンしたらそのまま二度と起き上がることなく負ける…という理不尽な事はなくなっている。もちろん開発すれば両対応の起き攻めもできる可能性はあるが、今のところそういう話はあまり効かない。逆に言うと相手をダウンさせてもそれほど有利…というわけでもなくなったと言える。

 

不安点

今回のシステムはある意味では諸刃の剣でもある。これまでのように防御テクニックを磨いたり、コンボテクニックを磨くことでは大きな差を付けられず、

また、安定的回避行動がなくなった事、コンボのミスがほぼなくなった事で中級者は逆に初心者には勝ち辛くなっているのは間違いない。特にカウンター一撃から半分近くHPが減ってしまうケースもあるので、いわゆる事故負けではないが、読み負けが何回か続けばそれだけで勝負は決してしまう。

つまり相手との力差があろうとじっくりと気をつけて戦わないと勝てないバトルシステムの設計。(リスクはできるだけ避ける戦い方。公務員のマニュアルみたいな)

基本的に立ち回りで刺し合いをしようとしても相手の技の戻りが早すぎて差し返しなどが非常に難しく、通常攻撃で相手に刺し合いで勝ったとしても気軽に出した必殺技にコンボを決められて体力逆転…という場面が非常に多かった。これによってこちらも消極的になって相手のミスを待つようになる(大カウンターからのコンボでゴッソリ減らせるので)。逆に言うと何かこう…どうしていいかわからないといった状態が多かった。

恐らくこれらは一部の上級プレイヤーなどが道を切り開いて、それについていく…という感じになるかもしれない。

つまりゲームとして尖っている部分が少ないので、ゲームとして魅力があるかどうかと言われれば微妙。だが対戦ツールとしては人間VS人間が成立している…という事になるのだろうか。

そういう意味では上級者と他一般…という形の図式になってしまう可能性はあるが、そもそも上級者になるのは無理…というか、無理ではないが、実際Ⅳでも中級者を脱するプレイヤーは一握りしかいなかったので、別段気にする必要はないのかもしれない。

そもそも自分の腕に合った相手をマッチングしてくれるのだから…。

 

 

 

PS4/PC『ストリートファイターV』公式サイト
http://www.capcom.co.jp/sfv/

PC版 Steam ソフトダウンロードページ
http://store.steampowered.com/app/310950/

■対応ハード:PlayStation®4 / PC
■ジャンル:対戦格闘
■発売日:2016年2月18日(木)予定
■希望小売価格:
<PlayStation®4>
【ディスク版】通常版:7,990円+税
【ディスク版】ストリートファイターⅤ HOT!パッケージ:8,990円+税
【ダウンロード版】7,398円+税
<PC>
【ダウンロード版】7,398円+税
■プレイ人数:1~2人
■CEROレーティング:B(12才以上対象)

 

スポンサードリンク

2 thoughts on “ストリートファイターⅤ β体験 ストⅣと何が変わったのか? 新設計されたバトルシステムとは

  1. てくみ says:

    格ゲーは今までやったことないのですがスト5は初心者に優しいということで俄然興味出てきました(*^^*)
    買おうかなw

  2. ノノセ says:

    待ち戦法や逃げ戦法が大流行しそうですな。初心者向けおおいに結構ですが、敷居の下げ方がちょっと違うような気も。
    攻め手がシビア過ぎて逆にルーキーブレイカーな仕上がりになってるように見えます。
    表裏二択を迫りづらいシステムより、初心者でも簡単に表裏二択を迫れるシステムの方が良いのでは?

Comments are closed.